ただいま事務局では、「市民がつくるTVF」プレイベントの本審査の末選出される「今回の象徴作品」に贈られるトロフィーと楯の制作真っ只中です!
なんとトロフィーを制作しているのは、役員にもなっている佐藤均さん。ここのところ3日に一度は茨城にある窯に通い、制作に没頭しています。
11月4日から、茨城県龍ヶ崎市にある「いずみ窯」さんの全面協力をいただき、灯油窯での素焼きが開始されました。トロフィーはどんなデザインかというと…。

実際には、型取りという形成のため張り合わせ部分の亀裂を防ぐため、この写真よりももっとたくさんの数を素焼きしています!その数、トロフィーは6本、楯は18個。実際に贈呈する数よりも多く作らなくてはならず、なかなか苦労が多いです。
7日には無事に素焼きが完了。総て無事に美しく焼き上がりました!嬉しくさのあまり写真を撮るのを忘れてしまって、とっても残念!! by 佐藤均。
同時に焼いた釉薬(やきものの表面にかかっているガラスのようなもの)のテストピース6枚から、釉薬は黒天目の吹き付けで仕上げる事となりました。
今後、サンドペーパーによる最後の仕上げをして、釉薬を吹き付けていきます。機械で吹き付けると均一で味が出ないようで、なんと均さん、自力で吹き付けるのだそうです!これだけの数を吹き付けると、「最後は酸欠で気を失うだろう」と窯のお仲間さんに脅されているそうですが、なんのその〜。トロフィーをいただく方々の嬉しい顔を思い浮かべて乗り切りますよ!
そういった作業を経て、18日頃には本焼きを開始します。20日には窯出し予定。ついに完成です!どんな表情をもつトロフィーとなって皆さんの前に現れるのか、とっても楽しみです。
均さん、本当にお疲れ様です。あともう少しです!頑張ってください。

工藤
楯とトロフィーの製作についてのご質問、ありがとうございました。
製作担当の佐藤均です。長期に入院していたため、答えが遅く成りましたこと、お許しください。
制作過程をステップごとに説明して、お答えとさせて頂きます。
1.石膏粘土(商品名・ラドール)で原型を製作する。
2.原型を元にシリコン型取り剤で型を取る。シリコンの型に油粘土を押し込み凸
型を作る。
3.油粘土で作った凸型に石膏を流し込み、最終の石膏型を作る。石膏が乾いたことを確認して、油粘土を指で石膏から剥がし取る。油粘土は固まらないので、このやり方で、より正確な石膏凹型を作ることができる。
4.石膏型に、陶芸用粘土「伊賀の赤土」を押し込む。この時空気が入ると、素焼
きの時に爆発するので、慎重を要する。
5.自然乾燥をする。ナイフ、紙ヤスリで型を整える。
6.灯油窯で、素焼きをする。素焼きに釉薬「黒天目」を吹き付ける。吹き付ける
目的は、梨地の質感を表現したいためである。
7.灯油窯で本焼きをし、完成する。
以上が完成までの全行程です。ほかに何かお知りになりたいことが有りましたら、どうぞ質問してください。
※最後に悲しいお知らせがあります。
トロフィーと楯を焼いてくれている、茨城県の「いずみ窯」の穴窯が、地震で大きく崩れました。余震が収まったら窯の上に乗っている土を全部剥がして、新しい土に積み直す修復作業をします。